![]() 塾長からのメッセージ |
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No.3リーフ リーフが塾の住人になったのは、風がとても強い冬一番の日でした。 突然、塾のドアをバーンと開ける音が高らかに塾中に響きました。せきをきって、中学生が「先生」「先生」と玄関で叫んでいます。早く勉強に来てくれたのかと思って、玄関まで迎えに行くと、かわいい彼女の手には“イモムシ”がいるではないですか。強風のため、枝から落ちたのかもしれません。「このままだと、自転車にひかれちゃうよ」そして、怖い一言「先生、この塾で飼って」「お願い・・・・」 先生は、頭の中がしばらく急停止しました。私の苦手はイモムシ。足がいっぱい、モゾモゾ動いている、青いイモムシ。“落ち着け、落ち着け。苦手な顔を見せてはいけない。でも、モゾモゾ動いている。どうしよう” 生徒は、更に追い打ちをかけるように、「先生、かわいいでしょ!ねえ、このままだと死んじゃうよ。」“ちっともかわいくない、気持ち悪い”と言いたいけれど、かわいい生徒はとても優しい気持ちで、イモムシを連れて来たのだから・・・・。先生の頭の中は、マッハのスピードでフル回転。仕方がない、にこやかに笑って言いました。「イモムシのおうち、造るから、葉っぱ拾ってきて」 早急に子供たちは葉っぱを拾い、イモムシの家を造りました。(お客様がいらしたらどうしよう)応接室にでんとイモムシは鎮座しています。体をくねくねさせ、糸を引いてさなぎの準備の真最中です。 何故かあんなに気持ち悪いイモムシの顔がかわいく見えてきたのです。とうとう、どうしているかな?と何回ものぞきに行くしまつ。そして、塾始まって以来初めて、授業中に応接室の電気が消えました。ゆっくり寝かせなくちゃ・・・・。 明日は、キャベツを買って来るからね。寝室を造るための布も必要かな。いたれり、つくせり・・・・そして、生徒は塾が終わって、イモムシの名前を付けて帰りました。[リーフ]です。きっと、葉っぱに着いていたからでしょう。 仕事が終わって、リーフを残して帰るのが心配でしたが自宅に戻りました。 生命はすごいな、あんなにいやだったイモムシが好きになった記念すべき日でした。 小さな、小さな命でも、生きているということは、素晴らしいことです。ひたむきに生きる姿を見て、勇気さえも与えてくれるリーフに感謝しています。 そして、私は、道ばたに落ちていたリーフを拾ってくるかわいい子供が、私の何よりの宝なのです。私は今、生徒の心のやさしさに触れながら、冬一番の風がもたらしてくれた暖かさをかみしめています。 |
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